キリスト教学校教育バックナンバー
通算600号に寄せて
広報委員を30年間務めて
坂田 雅雄
「キリスト教学校教育」が通算六〇〇号を迎えるとのこと、三十年間広報委員として新聞に関わる事が出来た幸せを心より感謝したい。
新聞の編集は、広報委員会で内容の企画や原稿依頼先の検討、如何に講読し易くするかなど、絶えず気を配る任務であった。広報紙の性格上様々な制約を受けるが、一人でも多くの学校関係者に読まれることを願いつつ編集にあたった。
同盟の新聞は読み難い、との批判も多く、その理由も、漢字が多くて硬い文章、という印象が強いと聞く。それでも行数、字数は減らし、活字も大きくするなど絶えず工夫を検討した。確かに若い世代には読み難いかもしれないが、この新聞の情報量は極めて多く、振り返って見ると、各時代ごとに、その時代の教育情勢を繁栄する内容が散りばめられ、またその移り変わりなど、歴史的にも貴重な資料となっていることは事実である。
特に一面の囲み記事は各学校の責任者の格調高い主張が述べられ、啓発されることが多かった。また総会、研究会等の報告記事、主題講演など、参加者以外にも提供される情報は、加盟校の共通理解、協力、一致にも役立っているといえる。
月一回の広報委員会は、加盟校それぞれの情報を得ることの出来る機会でもあったし、今何が重要な課題かなど、参考になる意見交換の場でもあった。また全国広報委員会では、各地区での新聞の読まれ方なども報告され一喜一憂したものである。教職員には配布される印刷物が多い中で、読まれる新聞にすることは難しい課題である。
この新聞が、キリスト教学校の使命、加盟校の共通理解に向けて、これまで果たしてきた役割を一層充実させつつ、今後予想される厳しい教育改革に、キリスト教学校がどう対処すべきかなどの指標として役立って欲しいと願うものである。
〈前明治学院高等学校校長、前教育同盟広報委員長〉
キリスト教学校教育 2007年1月号2面