キリスト教学校教育バックナンバー
キリスト教学校教育同盟
全国広報委員会報告
高木 総平
去る十月十一日、十二日全国広報委員会が開催された。今回は前主事田添禧雄先生よりお招きのあった姫路の地に、担当理事田中弘志先生他青森から長崎までの委員十名、そして相澤眞喜主事が参集した。一日目は田添先生、教会のご好意で日本基督教団姫路福音教会を会場に、理事長山内一郎先生も加わりプログラムが進められた。開会礼拝は田添先生が担当し、エレミヤ書から「荒野から出発する」というテーマで、今の同盟、各学校を叱咤激励してくださる言葉を語っていただいた。その後、報告、協議と続いた。翌日は、日ノ本学園をお訪ねし、よき交流と二回目の協議の時を持った。
まず協議から報告したい。今回の協議の目的は、読者の皆さんにとって魅力ある紙面づくりのために、各地区から寄せられた意見をもとに話し合い、今後の紙面に取り入れていくことを検討することであった。各地区からは、アンケートなどで意見を集約したものが紹介され、それに基づいて二日間にわたって意見の交換がなされた。そこでは、記事の内容や技術的なことなど多岐に及んだので、しばしば委員長のリーダーシップのもと、委員一同、編集の三本柱、「総会および諸集会の記録保持のために」、「キリスト教教育の基本理念の明確化のために」、そして「加盟校の相互理解ならびに連帯の強化のために」を念頭に置き、歴史を伝える文書という使命を意識しつつ、その限界の中で何ができるか熱心に話し合われた。その中で特に重要だと思われることをご紹介する。まず技術的なことに触れる。積極的に学内で配布して欲しいということが話され、配布方法については、各学園の責任者に徹底することが確認された。また掲示する場合を考え、見出しを工夫する必要性、見やすくするために一般紙に倣って活字を大きくすること、カラー写真を増やすことが検討された。費用や技術的に難しいこともあり、今後も課題とすることとした。内容的には、毎年のように行っている「アンケート」、「座談会」を中心に検討した。アンケートでは、キリスト教学校の根幹である礼拝や宗教活動について取り上げることが話されたが、数年に一度特集を組む方が適切であるという結論になった。また現代の子どもが置かれている深刻な状況から、小学校の抱えている問題やカウンセリングの問題、小学校から大学までの連携について取り上げたらという意見も出された。各学園にお願いしている座談会は、東京と地方を交互に取り上げるという方向でまとまった。また実施には難しい課題もあるが、今ストップしているQアンドAや連載の企画があるといいという提言や書評の扱いなどについても話し合われた。我国の教育界において深刻な問題である「君が代、日の丸」と「教育基本法改正」についても時間を割いたが、現時点では「研修」のようなかたちで取り上げていただき、それを記事にしていくことが適切であるとの確認をし、そのことを理事会に要望することとした。
二日目は、日ノ本学園理事長で姫路福音教会の役員でもある冨士原進氏のご配慮により、田添先生もご一緒してくださり、姫路郊外の緑豊かな日ノ本学園をお訪ねし、高校、短期大学、事務局の責任を負っている方々とよき交流の時を持つことができた。学園を案内いただいたが、渡辺禎雄氏のものを初めとして校舎内に聖画が掲げられ、キリスト教学校として何を大切にしているか、その雰囲気からよく伝わってきた。特に短大生の礼儀正しさ、広大なグランドでちょうど行われていた陸上競技大会の高校生の自主的な、はつらつとした姿がとても印象的であり、委員一同さわやかな思いで満たされ、初秋の播州路を後にした。
〈松山東雲女子大学宗教主事〉
キリスト教学校教育 2004年12月号4面