キリスト教学校教育バックナンバー
第48回事務職員夏期学校に参加して
キリストの香りを受け継いで
今村 真
「キリスト教学校で共に働く」をテーマに開かれた今回の夏期学校。学校職員としての自覚や責務を再確認する良い機会となったほか、讃美歌斉唱や川端純四郎氏の講義を受けて、キリスト教をより身近に感じることができた。
主題講演では、講師を務めた速水優氏の教育に対する熱い思いを感じた。特に「キリストの香り」と表現した、キリスト教学校の生徒・学生、卒業生が持つ独特の雰囲気についての話に、感銘を受けた。「キリスト教学校で働く職員は自校のキリスト教主義教育をよく認識し、生徒・学生がキリストの香りを十分知って卒業できる環境をつくらなければならない。それによって、卒業後に社会でさまざまな困難と直面しても、学生時代に身に付けた香りを思い出し、対応していくはず」という速水氏の呼びかけに、建学の精神に立ち戻る必要性を感じた。
また、「卒業生の一人ひとりが母校への愛情を深め、ファンドなどを設立し、母校を支援する体制が急務。職員はそのよき仲介役となるべきだ」という同氏の指摘は、倒産時代のただ中にある私学にとって、重みのある提言として受け止めた。われわれ職員はまず、卒業生がいつまでも誇りに思える学校づくりに努めなければならない。
最後に、三日間を通して講師や参加者の方から多くの刺激を受けた。運営にご尽力いただいた実行委員の皆さまはじめ関係者各位に感謝したい。
〈関西学院広報室〉
キリスト教学校教育 2004年9月号7面