キリスト教学校教育バックナンバー
第47回事務職員夏期学校に参加して
夏期学校に参加して
馬野 清美
「日本の北から南まで、規模も形態も創設時期もさまざまな学校において共通であることが建学の精神つまり寄付行為および学則に必ずキリスト教によって教育するという事が書かれているはずです。」という主題講演の児玉先生のお話の中での言葉に、ハッと気づかされる思いでした。
学校に就職して、早4年目(バイト時代を含めると6年)日々の仕事に追われる毎日で、就職時に頂いた資料はお恥ずかしながら、目を通していない状態でした。研修から戻ってから、寄付行為および学則を真剣に読み返してみました。
『…生徒に基督教の信仰に基く人格教育を施す為に神の具え給う女子教育施設であって、学徒の信仰を輔導してその人格を育成し、その思想を養い、知能を啓き心身を鍛え、その健やかなる成長を助けることを教育の要旨とする。』そして、他の学校も言葉こそ違え、内容としては同じことが書かれているだろう事に絆を感じました。私たちの学校が何の上に建っているか心に留める事ができたのは何よりの収穫でした。そして明治時代に宣教師や、その信徒たちが熱い情熱をもって、学校を設立していった頃と現在では、社会状況も学校規模もなにもかも違う状況です。設立当時はキリスト信仰を植え付けクリスチャンに育てることが主眼だったかもしれませんが、現在ではクリスチャンにすることは直接の目的ではなく、キリスト教の精神を土台にして、豊かな人間性を育てるということが主眼となっていると思います。私たち職員もその一端を担っている事を自覚し相手の気持ちを思いやるという原点に立ち返り先生方と共に働いていきたいと思います。
〈女子学院中学校高等学校庶務〉
キリスト教学校教育 2003年9月号7面