キリスト教学校教育バックナンバー
本の紹介
改訂版「こどもさんびか」
浜田 美也子
手に取るだけで嬉しくなるような表紙の『こどもさんびか 改訂版』が発行されました。現『こどもさんびか』の増補(八五~一四三番)を地区や教会で練習したのが数年前のような気がしますが、もう十五年も前のことなのですね。この間、子どもたちのことばに対する理解やリズム感も大きく変化していることを感じます。今回の改訂版はそのことを充分にふまえて編集されているように思います。
子どもたちが礼拝の中で讃美歌を歌う時、今何を歌っているのかを理解するということは重要なことです。
「イエスさまいるって ほんとかな、今でもいるって言うけれど。
…ほんとだよ。…うれしいことも かなしみも 分けあう わの中に。」
(十六番一、二節)
を歌いながら子どもたちは素朴な疑問に対する一つの納得を見つけだすのではないでしょうか。
何よりも嬉しいのは大人と子どもが一つの礼拝でともに賛美することができるということです。『讃美歌21』と『こどもさんびか』が同じ讃美歌を九十曲近くも掲載しているのでそれぞれの讃美歌を用いて一緒に礼拝ができるのです。大人とこどもが一緒に礼拝をする教会が増えているようですが、一つの豊かな礼拝を捧げるのに役立つことでしょう。
巻末に従来の主の祈り、交読文、十戒、使徒信条のほかに「わたしたちのいのり」が加えられました。祈祷書をもたない教会にとっては祈りの基本を学ぶことができ、共同の祈りを捧げることができます。やがて自分自身の言葉による祈りへと導かれていくこともできると思います。
子どもたちは『こどもさんびか』に添えられたイラストをいつの間にか覚えてしまいます。改訂版の多くのイラストも子どもたちの賛美を助け、楽しいものにしてくれるでしょう。
日本基督教団讃美歌委員会編集
改訂版『こどもさんびか』
2002年12月 日本基督教団出版局発行 B6判・216ページ 価格760円+税
〈横浜英和学院宗教主任〉
キリスト教学校教育 2003年1月号8面